なでしこ力 - 佐々木則夫

実はミーハーで読みはじめた本だが、佐々木監督のマネジメント法は常々自分が理想と考えているマネジメントであった。それは、選手、部下、メンバーの力を見極め、それを伸ばすように裏方に徹するという形である。私はかなり短気の為、理想がありながらこんなおおらかな、遠くまで見通したようなマネジメントはできないのだが、とにかくこれが理想の形なのだ。本書にはいくつかの大事なキーワードがある。
 ◆監督は、認め、自己表現をサポートする
 ◆肩書きは部下を守るためにある
 ◆心を開き、自分を変える
 ◆身構えず、格好を付けない
◆いつも選手のことをきにかける

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といったことで、とにかく、メンバーのことを前に出し、監督、という率いる立場にいながら裏方に徹するやりかたである。監督は、別に偉くはない。だけど、人を預かるという、大変思い責任を持つ、とてもやりがいのある職である。
だから、自分もそこに立てるように、いつもいつも研鑽を続けたいと思うのだ。
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p9 「ケガ」と「クビかも」という冗談に敏感に反応してテンションを落とした
p9 男女では気を配るポイントが違う
p10 コーチである僕を仲間の一人としてとらえ、立場を思いやっていた(仲間を思いやり、共感する心)
p11 崖っぷちに追い込まれても絶対に諦めない
p15 チームコンセプトの共有 「世界で勝てる」という完成形のイメージ
p19 相手のボール時の行動規準をチームとして共有する
p21 諦めちゃだめだよ、澤さん。まず追いつくことを考えよう。
p25 4つのマネジメント
 1. 勝つ可能性を高める戦略、戦術を立てる
 2. 適材適所で人の強みを活かす
 3. フィードバック情報を与え、実力を客観視する
 4. 継続学習によって完成度を高める
p35 レクチャー、実践、確認のの3ステップを1セットにする
p36 ピッチの上でやるべきことに、男女の差は無い
p37 必ずできると何度も強調した
p37 ボールの出しても同時に観察する(俯瞰力)
p38 「できなかったらどうしよう」ではなく、まずは「やってみる」ことが必要
p49 なでしこジャパンのひたむきさの源は、「私にはできる」と自分を信じる心なのだ
p71 試合終了のホイッスルは次への準備の始まりの合図
p79 「苦しくなったら、私の背中を見て」
p84 4人のドラフト指名・・・組織の中で自分の長所をいかんなく発揮したことの証明
p96 女性は共感を非常に大事にしている
p99 ロスタイムで同点に追いつかれたとしたら、その後は30分の延長戦が待っている
 (何がおきるかわからないから、いろいろな事態に備える準備をしておく、ということ)
p110 選手が世間一般の尊敬の対象とならなければ、日本のスポーツ文化の発展は無い
p117 女性は女性同士でいるとき、話題を合わせたり、行動をあわせたりして「私たちは一緒だよ」という気持ちを確かめ合うことで、仲間とのコミュニケーションを進めている
p125 選手と同じ目の高さで、「横から」目線で
p126 「コーチ」の語源は「馬車」。選手は乗客で、間違っても「馬」ではない
p128 伸び伸びと自分らしい感性を表現させたほうが、サッカーはうまくいく
p129 監督は、認め、自己表現をサポートする
p132 指導者がやるべきことは、まず選手の長所を見抜き、それを認めているんだというメッセージを本人に伝えること
p136 選手たちの気持ちを洞察することの大切さ
p151 心は熱く、頭はクールに
p157 コーチによる論理的なコーチング
p162 肩書きは部下を守るためにある
p163 何かトラブルが起きれば、部下ではなくまず自分が真っ先にその危険に立ち向かっていく
p163 監督という肩書きは、その責任を引き受ける勇気に与えられるもの
p164 選手のプレーを評価する際、まず前提となる基準を自分の中で明確にする
p168 自分の目を信じる
p170 選手の見ている前でスタッフをしかる監督に出くわすこともあるが、僕にはそれが理解できない
p170 これから躍進しようとしているチーム(発展途上のチーム)の監督には、限られた環境や条件の中で、最大限の成果を上げることが求められる
p176 「歩々是道場」・・・禅の言葉・・・心がけ一つでどんな場所も自分を高める道場になる
p176 僕の成長が一日止まってしまえば、なでしこジャパンは世界の中で一日遅れをとってしまうのだ
p178 心を開き、自分を変える
p179 女性の意見に耳を傾けて、自分を変えることはできる
p180 見た目がだらしなければ伝わらない
p180 重要なもの・・・ノンバーバルコミュニケーション
p186 こちらの話に耳を傾けてくれました
p188 いつも選手のことをきにかけてくれる
p193 のりさんは常に選手のモチベーションを高めたり維持したりすることに心を砕いている



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