学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 - 坪田信貴


<あらすじ>
学年ビリだったさやかちゃんが、ああちゃん(お母さん)に連れられてふらっと立ち寄った青藍義塾。その塾長であった坪田さんとの出会いがさやかちゃんの心を動かした。大学に行くことなど諦めていたさやかちゃんが、坪田さんの底抜けの明るさと、偏見無しに分け隔てなく生徒に接する態度に動かされ、不可能とも思える慶應義塾大学を目指して脇目もふらずに勉強に打ち込み、現役で合格し、入学を果たす。本書は、彼女の心の動き、坪田さんがどのように彼女に接したか、どう接すれば良いと考えて行動したか、などについてその関係を振り返る。また受験に関して、どのようなノートを使えば良いか、効率の良い暗記の仕方は?など、受験に向かう学生、ご両親が読むことで良い準備をするきっかけをつかめるアドバイスが詰まっている。

<本を読んで>
受験は、ややもするとただ勉強を詰め込めば良い、ということになりがちだが、人と人との信頼関係を育み、また家族の絆を確認していく作業でもあり、人間形成の道でもある。さやかちゃん家族では、彼女の受験が、夫婦の関係、弟との関係などを家族皆がが改めて考え、良くしていくきっかけとなったのであった。
教える側、教えられる側、どちらにしても、ポジティブに、前向きに取り組むこと、そして(高い)目標を掲げて前に進んでいくことが大事であることを伝えてくれる本だと感じた。ただし、表紙の写真が本人のものではないらしい、と知ってちょっと寂しかったなぁ。

<心に残った言葉> 

- お母さんのああちゃん。とにかく子供の味方でありつづけた。
- 子供が育つには、夫婦の心がひとつでないといけない。
- (悪いことを一緒にした)仲間の名前を白状させて、芋づる式に罰するのが「吐きそうになるほど嫌だった」
- 汚い手を使えば、子供にはわかる
- 私を褒めてくれる人はああちゃん以外にはいなかった。
- 教室中が笑う、ボケとツッコミの関係。生徒と教師が叱責される側とする側になってはダメ
- (ああちゃんの覚悟)さやかちゃんが慶應に受からなくても、何も惜しくないと思っていた。ただこの塾で学ぶことがさやかちゃんのためになると思った。
- 大事だったのは、学ぶこと自体がおもしろいんだぜ、というメッセージを発信しつづけること
- 成長のために必要な事: 1.メンタル 2.目標   3.計画
「世の中楽しいんだぜ」と思わせる事
- さやかちゃんがムカつく奴は、歴史上にいっぱいいた(そういう感情を使って覚えていく事や、漫画で覚えることなど、一見不真面目に思えることでも積極的に利用して、その子に合ったやり方で勉強を進めていく)
- 模試の結果だけを見て、目標を下げる必要があるのか?途中で目標を下げると、人間どんどん低い方へ低い方へ流れていく
- 採点をしながら生徒の家庭の悩みを聞く技を覚えた(時間の有効活用)。勉強どころではない家庭環境であることも多い。
- 何かを信じようとしたら、 それを本気で信じられる性格
- 「子供の成長」とともに「家族も成長」する
- 「頑張る」って以外といいもんでした



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