密謀 (下巻) - 藤沢 周平


直江兼続と、その草のお話。戦国史を表と裏から眺めるような形だろうか。もちろん本人が言ったのを聞いたわけではないが、「義はついに不義に勝てぬか」 
と嘆息した直江兼続の気持ちがなんとも言えないのだ。人間の器は、その人の残した功績だけでは量れない。しかし、歴史は功績によって積み上げられ、その人が善であろうが悪であろうが結果が良ければ結局はそれが正になる面白い特徴がある。その意味で、上杉家は歴史を作れなかった、器の大きい家であった。 

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