我々は、目的としての知識から、応用としての知識への変換期に生きている。透徹した目を持ってこの事に気づき啓蒙している著者の言葉を深く心に刻まない手は無い。著者は、部分からではなく全体から物事を捉えようと試みている。全体は無限のパラメータの複合体であり、単純解を得ることはできず、全体として把握する以外に捉える方法が無い。1つ1つを説明要素として、しかし部分に陥る事無く全体を説明していると考える。著者は、"マネジメント"や、"コンサルタント"の生みの親でもある。もう一つの仕事として、"イノベンティスト"という職種が生まれるだろうと予測できる。
★イノベーションは、天才のひらめきではなく仕事である
★口で何といおうとも、応用こそが知識の目的
★兆候を捉える
- 常に目を光らせておくこと
- 期待するものを検討し、書き出しておくこと
★廃棄することが必要性
★全体の把握と部分の把握 - プロセス、マネジメント
★"カスタマーファーストの重要性"
★知識労働の生産性についての研究は始まったばかり
★日本の強み:
外の世界で生まれたものを導入し、消化し、使いこなす力
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p16
重要なものは、道具ではなくコンセプトである。
分析の前に知覚することが可能なはずであるとする信条である。
イノベーションとは追加であって
p21 人間だけが意識して進化する
p25 有効に機能していたそれまでの組織が、生産の阻害要因になる
p28 これら要因のうちのひとつを取り上げ、支配的要因とみなすことである
p31 灌漑文明 - 技術が人間の生活にもたらした大革命 - 人類の歴史の始まり
p33 灌漑文明はその技術によって人類史上はじめて余剰なるものを生み出した
p39 個のコンセプトが始めて生まれたのはエジプト
p43 経験則による実践が科学の先を行っていた
p46
科学は哲学の一分野、目的は知識の完成
これに対し、技術は利用に焦点を合わせていた。目的は人間の能力向上
p51 食料の供給量が〜爆発する人口を凌ぐ勢いで増大した
p65
今後20年間に相当数の新産業が生まれるであろうことである。しかも
それらの多くがIT、コンピューター、インターネット関連ではないであろう
ということである。
p67 イギリスは、テクノロジストを社会的に高く評価しなかった
p68
いわゆるIT革命とは、実際には知識革命である
ソフトとは経験にもとづく仕事の再編である
資金こそ主たる資源であり、その提供者こそ主人であるとする昔からの
考えに固執し
p69 今日のような短期的な株主利益を最優先する経営では10年ともたない
p73
マネジメントの偉業とは、製造業における肉体労働の生産性を
50倍に上げたことである
カール・マルクス 〜 機会にさわったことすらなかった
p75
今日の途上国さらには新興国とは、肉体労働を十分生産的たらしめていない国
生産性向上の手法:
仕事を個々の動作に分解する
⇒それらの動作に要する時間を記録する
⇒無駄な動作を探す
⇒動作に必要な道具を作り直す
テイラーの手法は簡単に見える。優れた方法というものは常にそうである
p80
知識労働の生産性についての研究は始まったばかりである。
1. 仕事の目的を考える
2. 働く者自身が生産性向上の責任を担う。みずからをマネジメントする。
自律性を持つ。
3. 継続してイノベーションを行う。
4. みずから継続して学び、人に教える。
5. 知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを認識する。
6. 知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを理解する。
p81 生産性向上は、量ではなく質の面から取り組むべき
p83 仕事の質は何か
p84
成功を基準にしている
資本財(知識労働者)は増やさなければならない
p85
彼ら(知識労働者)の流動性は高い。
彼らのほとんどは組織と共生関係にある。
p86
先進国にとって、唯一ともいうべき競争力要因でありつづける人たち
テクノロジスト: 知識労働と肉体労働の両方を行うもの
ex. 脳外科医、歯科医、自動車の修理士など
p89 仕事は何かとの問いかけを行うこと
p90
まずはじめに、組織の中で変化を受け入れる用意のある部門や
知識労働者のグループを見つけること
p97 新しいものについて市場調査をすることはできない
p98
予期せぬものを体系的に探さなければならない
外に出てみればよい
顧客やセールスマンと時間を過ごし、見て、聞けば良い
製品やサービスの意味を決めるのは顧客
p99 企業は顧客のニーズを満足させることで対価を得る
p100
「債務は思ったよりも2ヶ月早く決済しなければならず、
債権は2ヶ月遅く決済される」との経験則
p105 重要な仕事は、すべて実績のある者が担当すべき
p106
ワンマン自身が同僚と協力すること、人を信頼すること、
さらには人に責任をもたせること
p109 自分は何が得意で何が不得意かとの問い
p115 直接工は自分の仕事をみずから管理することが可能になり
p121
時間を削減するものこそ重要である
事業全体に対する影響については、推定にとどまる。
p122
規格化と多様化を結合
未来の工場は、製造のプロセスや作業を核とする
数多くの基本単位からなる小型艦艇隊である
p125
自分の手ですべてを管理しようとはしない
日程管理は〜製品が最終顧客の手に渡るところから始める
p127
製造プロセスは、製品が工場を出たときに終わるのではない
p129
システムとしての製造は、場所さえ意味しない。
原材料に経済的な価値を付加するプロセス全体を意味する。
p132
極めて多くが、技術を本質的に把握不能なものとしている。
合理的に予期することは可能であり、そうすることが必要である。
p134
重要なことは予言することではなく行動することである。
現在の企業、産業、経済、市場を分析し
p135
イノベーションの機会:
・需要が増大しているにもかかわらず利益があがらない
・業界ではいかなる事態が恐れられているか
p136
企業の機能とは、消費者と社会のニーズを企業の機会に変える事
p138
必要な新知識を知り、そのもたらす影響を考え、新技術、新製品、
新プロセスに変えることが企業の役割
知的好奇心が旺盛な専門外の者
p139
既存の企業こそがイノベーションを行わなければならない
資源を生産性の高い分野へ移すこと
p140 起業家精神による資本の生産性の不断の向上
p141
昨日を組織的に捨てることのできる組織
最初は投資だけ
既存の事業とは別に組織し〜自己規律と方向性の明確化が重要
p146 技術の影響は、ほかの事以上に予言がむずかしい
p147 必要なことは、その技術の影響をモニタリングすること。それは予測ではない。
p149
影響の除去を持って利益の上がる事業上の機会とすること
p152 今日、技術をマネジメントしなければならない
p156 新しいことのために組織をつくり、方向を定める能力
p158 あらゆる種類の知識の動向を把握しておくこと
p161 必要な技術のすべてをみずから生み出すことはできない
p166 マーケティングによるイノベーション
p168
新しいアイデアというものは、思いつきや手探りから生まれる
アイデアの死亡率は蛙の卵並み。アイデアとは自然の一部。
p170
世の中を変える研究をやれとの恩師の一言によってもたらされる
p171 イノベーション〜それ自体独立した一つの重大な課題
p172 既存の組織において行わなければならない
p173 イノベーションなる言葉は経済用語であり、社会用語である
〜経済や社会に与える変化
〜価値の創造、組織の外部にもたらす変化、尺度は外の世界への影響
p174
すでに発生していながら、その経済的な影響がまだ表れていない
変化がイノベーションの機会になる
p175
1件の成功に99件の失敗がある。
重要なことは常に目を光らせること
イノベーションの戦略
未来についての仮定は既存の事業の戦略とは基本的に異なる
既存事業の戦略: 既存のものが継続すると仮定
イノベーションの戦略: 既存のものがすべて陳腐化すると仮定
既存事業の指針: より良くより多くのもの
イノベーションの指針: よりあtらしくより違ったもの
p176
陳腐化したものを計画的かつ体系的に廃棄することから始まる
昨日を捨ててこそ資源、特に人材と言う貴重な資源を新しいものの
ために解放できる
目標を高く設定すること、イノベーションの成功率はせいぜい10%
既存の事業についてなすべき問い
この活動は必要か、なくてもすむか
Yesなら、最小限必要な支援はどの程度か
イノベーションについてなすべき問い
これは正しい機会か
Yesなら、この段階で投入できる優れた人材と資源はどれだけあるか
手を引くべきか、いかにして手を引くべきか
p177
変化が例外ではなく規範であり、脅威ではなく機会であるという
真に革新的な風土を醸成するための挑戦として問題を定義すること
p178
ばかげたアイデアであっても、実現の可能性を評価できるところまで
練らなければならない
新しいものを創造する取り組みと既存のものを面倒をみることを
同時に行うことはできない
直ちにプロジェクト・マネージャーを任命すべき。専門能力がなくてもよいが、
はじめからあらゆる部門の専門能力を利用できるようにしなければならない
p181
企業は変化していかなければならない
起業家精神の発揮を既存の企業に期待せざるをえない
p182 ※※人材を持っている
p184
障害となるのは既存の事業であり、特に成功している事業である
既存の事業は常に優先する。優先して当然である。
今日の製品やサービスが継続的に収益をもたらしてくれないならば、
イノベーションに必要な投資もできなくなる。
p186
正しい問題は、いかにしてイノベーションを当たり前のものとし、
それを望み、その実現のために働くようになるか
p187 廃棄を制度化する - 3年ごとに判定
p190 どのくらいのスピードで陳腐化するかを分析する
p191 起業家としての計画を立てること
p192
報告書には第1ページを2つつけなければならない
�これまでと同様、問題を列挙する
�もうひとつは業績が期待や計画を上回った分野を列挙する
・・・イノベーションの機会の兆候
p193 そこで培われた機会を探す癖
p195
みずからの業績の評価にイノベーションの成果を入れている
企業が驚くほど少ない
成果を期待にフィードバックすること
p196
自分たちの得意を知っておくため。なぜかはわからないが、人というものは
うまく行えることは、いくらでもうまく行えるから
p198 必要なことは測定ではなく判断である
p199 新事業は別の人たちに担当させなければならない
p203
失敗を褒める必要は無いが、挑戦に罰を与えてはならない
イノベーションは小さくはじめ、大きく実を結ばせなければならない
p207
起業家精神とは個性の問題ではなく、行動、原理、方法の問題
p213 ある種の特別な活動にかかわる言葉
p214 予期せぬ失敗もイノベーションの機会として同じように重要
p215 予期せぬ成功と失敗は、イノベーションの機会として実り豊か
p220 認識の変化は事実を変えない。事実の意味を変える。
p223
イノベーションを行うものは自ら出かけ、見たり、聞いたり
しなければならない
p224
イノベーションは、天才のひらめきではなく仕事である
目的意識を伴う激しく集中的な仕事
p230
これからは人ではなく思考と情報が動く
おそらく都市は、仕事の場ではなく情報の中心となる
p231
組織の規模は独立変数ではなく従属変数
コミュニケーションは確認の作業を必要とする。解釈の能力を
必要とする。情報の共有を必要とする。
p233 情報化組織では情報によって一体性が保たれる
p239 知識は、応用され、仕事に使われてはじめて意味を持つ
p241 特に理系のことがわかる文系の人を必要とする(知識を仕事に適用できる人)
p242
成果をあげ、可能性を追求し、上り詰めていく道を制約
することは許されない
p243
20年後にリーダーとなるものを1度の試験で知ることはできない
そもそも20年後に必要となるものが何であるかを知らない
p245
金で学位と図体は雇えても、人は雇えない。人は育て、訓練し、
試練を経させなければならない。その為には時間という金では
買えないものが必要になる。
p246 実績のあるものの直観
p248 口で何といおうとも、応用こそが知識の目的
p249 せいぜい知識は阿片にすぎなかった。
p250 教育はより多くの知識を与えるが、英知を与えることはほとんどない。
p254 存在するのは、あくまでも世界の歴史と世界の文明
p257 歴史の発展は互いに関係の無い数多くの発展の合成
p279
もはや世界には一つの経済、一つの市場しかない
全体の一体性を保つ
p280
一番大事な情報:
市場や経営環境や技術変化についての情報
情報ではなくデータ
p283 ルターはメディアとしての印刷本を理解した
p284
肉体労働者の組織体としての労働組合は急速に
政治的な力を失っている。
p285
日本の強み:
外の世界で生まれたものを導入し、消化し、使いこなす力
日本はアジアの一員であり、西洋の一員であるという
極めてユニークな位置づけにある。
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